全大腸内視鏡検査を希望される方へ

肛門の話

痔核(イボ痔)

静脈の血流が悪く、うっ血し、さらに静脈が拡張したものが痔核です。発生する場所により、内痔核と外痔核に分けられます。

内痔核

内痔核

初めは出血があるだけですが、進行すると痔核が肛門外へ脱出するようになります。初期の痛み,出血、腫れなどの急性症状は、薬を使ったり入浴したりして、うっ血や炎症がとれてくれば治まります。しかし、痔核が簡単に脱出したり、脱出した痔核がもどりにくい状態になると手術が必要になります。

外痔核

外痔核

突然血の塊ができ、腫れて痛みがあります。薬により治りますが、大きく痛みが強いものは切除するか、血の塊を取り除く必要があります。

裂肛(キレ痔)

裂肛(キレ痔)

肛門が切れたものが裂肛です。固い便の通過などで肛門が無理に広げられることによって起こります。初期では排便時の痛みと少量の出血があります。進行すると、排便後に長時間痛みが続くようになります。また、裂肛は痔瘻になったり、肛門が狭くなることもあります。薬を使ったり、便秘をしないようにすれば、裂肛はおさまりますが、慢性化したものには手術が必要です。

痔瘻(アナ痔)と肛門周囲膿瘍

痔瘻(アナ痔)と肛門周囲膿瘍

肛門の奥から細菌が入って、肛門周囲が化膿したものが肛門周囲膿瘍です。肛門周囲膿瘍は痛みが強く、膿が多くなると熱もでますから、切開が必要です。肛門周囲膿瘍が切開などでおさまり、肛門の奥と交通した管となったものが痔瘻です。痔瘻は薬では治らず、化膿を繰り返し長い間には複雑化したり、がん化することもありますので、手術が必要です。

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大腸の話

大腸ポリープ・大腸がん

食生活の欧米化に伴い、日本でも大腸の疾患、特に大腸がんが増加してきております。大腸がんの多くは、大腸ポリープが進行したものであり、早期発見・早期治療をすれば、がんの根治的な治療につながります。

大腸ポリープ

大腸ポリープ

 

大腸がん

大腸がん

 

大腸がん

大腸がん

なお当院では大腸がんの開腹手術は行っておりません。大腸がんが発見された場合には、すみやかに高次医療機関にご紹介いたしますので、ご安心ください。

大腸ポリープの切除について

近年、ポリープの切除方法にもさまざまな工夫が行われ、安全・確実な切除ができるようになってきております。
当院では年間に1,400件を超えるポリープ切除術を行っております。 診療実績はこちら

EMR法(内視鏡的粘膜切除術)

付け根の部分の幅が広いポリープにもちいられます。
病変部と筋層の間に食塩水などを注射して水ぶくれを作り、病変を筋層から浮かせます。その後病変のある粘膜を、スネアという鉗子で、高周波電流で焼き切ります。

幅の広いポリープ

幅の広いポリープ

 

ポリープの下に注射する

ポリープの下に注射する

 

スネアで締める

スネアで締める

電気メスで切除

電気メスで切除

 

クリップで縫合止血

クリップで縫合止血

   

留置スネア法

茎のあるきのこ型のポリープにもちいます。
あらかじめ留置スネアというひもでポリープの茎をしばります。その後ポリープを高周波電流で切除します。

茎のあるポリープ

茎のあるポリープ

 

留置スネアで茎を縛る

留置スネアで茎を縛る

 

ポリープを切除

ポリープを切除

炎症性腸疾患

潰瘍性大腸炎、クローン病を炎症性腸疾患と呼びます。以前はとてもまれな病気でしたが、増加の一途をたどっています。大腸内視鏡検査でほとんどが診断でき、正しい診断が治療に結びつきます。
下痢便が長く続いたり、粘液が出たりや便に血が混じったりする時には、検査することが必要です。

潰瘍性大腸炎

大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる原因不明の病気です。粘液が出たりや便に血が混じったり、下痢、腹痛が続いたりします。直腸から病気は始まり、しだいに大腸全体に広がります。

軽症

軽症

 

中等症

中等症

 

重症

重症

重症

重症

       

クローン病

主として若年者にみられ、炎症や潰瘍が口から肛門までの、いろいろなところに起こる原因不明の病気です。小腸の末端部が好発部位で、病変が連続していないことが特徴です。
それらの病変により腹痛や下痢、血便、体重減少などが起こります。

浅いビラン

浅いビラン

 

縦走潰瘍

縦走潰瘍

 

縦走潰瘍

縦走潰瘍

狭窄

狭窄

   

虚血性大腸炎

大腸にゆく血管のけいれんや腸管のぜん動亢進などのために、大腸粘膜の血流が減少して起こる病気です。以前は動脈硬化の進んだ老人の病気といわれておりましたが、若年者もまれではありません。
「冷や汗の出るほど強い腹痛が生じて下痢し、その後に血便が出た」という特徴的な症状から、容易に診断がつきます。だいたいは1週間程度で症状が回復しますが、急性期には点滴の治療が必要です。

軽症

軽症

 

軽〜中等症

軽〜中等症

 

中等症

中等症

重症

重症

   

大腸憩室出血

大腸憩室とは大腸の壁にできた小さな凹みのことです。大腸憩室が存在するだけならば病気ではありませんが、まれに出血することがあります。とくに心疾患や脳血管疾患のために「血をさらさらにする薬」を内服している患者さんが増えたことにより、憩室出血の患者さんも増えたような印象があります。
大腸憩室からの出血は突然の大量出血です。しかも「血をさらさらにする薬」を内服していると血が固まらないので、出血が止まらないのです。全身状態が良く内視鏡検査が行うことができ、運よく出血している憩室を発見し止めることができればよいのですが、困難な場合には高次医療機関に紹介することもあります。

憩室が多発している

憩室が多発している

 

出血している憩室

出血している憩室

   

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自己診断フローチャート

  • 出血
  • 疼痛
  • 腫脹
  • 便通異常

自己診断フローチャートは、あくまでも参考であり、必ず専門医の診断を受けてください。

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診療時間:午前9:00〜午後5:00。土曜日も通常通り(内視鏡を含め)診療しております。

受付時間:午前9:00〜午前11:00、午後1:00〜午後4:00

休診日:日・祝祭日

お電話でお問い合わせ:TEL:04-2926-7521、大腸検査センター:TEL:04-2928-9861

研究活動:当院では数多くの臨床経験に基づき、その成果を論文や学会等で発表しています。